2022年05月19日

読書リスト67(2022.5.19)

 【読書リスト】を更新しました。
 今回、新規に取り上げた本は次の6冊。すでに、これまでの日々の『逃病日記』の【今日の読書】で取り上げている本もあり、その場合はコメントを少し手直しして再掲した。
  @『平成経済20年史』紺谷典子 5/6
  A『吉本隆明をよむ日』岡井隆 5/9
  B『失われた時を求めて12』プルースト 5/10
    C『パン屋再襲撃』村上春樹 5/10
  D『数式を使わない物理学入門』猪木正文 5/19
      E『悪人』吉田修一 5/19
 @『平成経済20年史』は、岩田規久男の『デフレと超円高』を読み終え、次に読むことにした。前書『デフレと超円高』は2011年の刊行で、2010年頃までの経済・金融・財政状況をフォーローしていた。著者は、日銀に批判的な論客として知られていたが、同書内でも再三、日銀批判を行っていた。しかし、同書を刊行後、2013年に日銀副総裁に就任し、2018年まで在籍した。「ミイラ取りがミイラになる」ということでもないんだろうが、副総裁として実務を担って「外部にいたときは金融政策の観点でしか日銀をみていなかったが、信用秩序の維持がなければ物価の安定もできない。そのためには様々な人々の仕事、下支えがある。日本銀行の実務に対する理解を深めつつある状況だ」とロイターとのインタビューで述べている。現在も居残っている黒田日銀総裁とともにアベノミクスを金融面から押し進めた張本人だが、現在の日米金利差からくる円安に対して、国債の利払増による財政破綻の懸念から金利の引き締めもままならず、まさに崖っぷちといってもいいような日本経済だが、加えてウクライナ侵攻に対するロシアへの経済制裁を原因とするインフレ懸念  インフレターゲットによる2%の政策的インフレが実現できない状況下で、昨年下半期からの原油高もあって実体経済の方で(悪い)インフレの兆しが現れてきた。
 最近はコロナも下火になって、京都でもここ一、二年に比べて観光客が増えたようだ。今後、外国人観光客の入国が解禁されるんだろうが、現在の日本は、経済成長をインバンドにしか期待できない「観光立国」に成り下がってしまったような印象がある。あの「経済成長」を謳歌していたころの日本の産業はどこに行ってしまたんだろう?
 ということで、次の『平成経済20年史』(幻冬舎新書)で、しばらく「日本経済史」関係の著作を読んでいこうかなと思っている。
 A『吉本隆明をよむ日』は、永田和宏・河野裕子夫妻関連の本を集中的に読んでいて、「短歌づいた」わけでもないが、気になる本があって、本棚の奥に眠っている短歌関係の本をいろいろと探し出した。
 ❶吉本隆明『吉本隆明 詩歌の呼び声 岡井隆論集』、❷岡井隆『吉本隆明をよむ日』、❸岡井隆『現代短歌入門』、❹岡井隆・金子兜太『短詩系文学論』、❺上田三四二『戦後短歌史』、❻菅谷規矩雄『詩的リズム』等々で、一番古いのは『戦後短歌史』だが、奥付を見ると1974年5月31第1版第1刷発行とある。なんと50年近く前に刊行された本だ。経年焼けで変色しているが、パラパラとめくってみると所々に棒線  当時は現在のようなマーカーなんてシャレたものではなく鉛筆  が引かれているので、記憶にはないが、一応、読んだということなんだろう。
 家探しして出てきた本  読んだはずだと記憶していた本  は、確かに、古書店などに売り払わずに残っていたが、今、再読すべきかどうか迷うところ。とりあえず、『吉本隆明 詩歌の呼び声 岡井隆論集』と『吉本隆明をよむ日』だけは読むことにした。後は、まあ、その都合でということにしようと思う。
 B『失われた時を求めて12』は、前巻の11巻あたりでは、「ソドムとゴモラ」の話ばかりが延々と続くので、だいぶ中弛みの感があったが  ここらで中断してしまう人も多そうな気がする  巻も改まって、いよいよ最終コーナーに差し掛かった。さあ、あと3巻、ゴールに向かって気合を入れよう。このカテゴリーは、原則として就寝前の30分だけしか読んでいないが、まさに「雨垂れ石を穿つ」といか「塵も積もれば山となる」というか、まあ、そんな感じだわな。
 C『パン屋再襲撃』は、『女のいない男たち』を読了し、次は同じく村上春樹の短編集で『パン屋再襲撃』を読むことにした。『女のいない男たち』は、すべて「男と女の話」だが、まあ、「玉石混交」というところかな。中では、個人的には『ドライブ・マイ・カー』が一番面白かったように思う。『イエスタディ』では、「らしくない『関西弁』」について、だいぶ突っ込ませてもらたた。
 D『数式を使わない物理学入門』は、永田和宏・河野裕子夫妻関連の本を集中的に読んでいた時期に、書店で本書をパラパラと立ち読みしていて、細胞生物学者でもある永田和宏氏が若い頃に読んだ本として、同書の巻末に「文庫化に寄せて」と推薦文を寄せていて、それを読んで購入した次第。次は、前書『宇宙創造』と同じ新潮文庫で、訳者も同じ『量子革命』を読もうと思っていたが、本書を買ったので、まずは入門書としてこちらから読むことにした。
 E『悪人』は、現在読み進めている『小説的思考のススメ』で、吉田修一の本書『悪人』が「女の人はみなお嘘をつくのですか?」と副題がついて取り上げられていた。それで、まず本書を原作とした映画を観たが、同時にAmazonで本書を注文していたもの。宅配が届いて早速読み始めたが、先に原作の本書の方を読んだ方が良かったように思う。読んでいても、主人公を始め書中で出てくる人物像に関し、どうしても映画作品で演じていた俳優のイメージが定着してしまっていて、なんか後追いでシナリオを読んでいるような感じがする。

 下記のリスト中、アンダーラインの太字の書名は今回新たにリストアップした本、太字の書名は現在読書中の本、アンダーラインの太字ではない書名は読むのを中断した本、そして特に表示のない書名は読了済みの本を表す。
 また、書名の頭の◯数字は、次のとおり、ゆるいカテゴリー分けを表すが、区分はそれほど厳密なものではなく、今後、変わることもある。
 @ 吉本隆明の著作
 A 経済学関係の著作
 B 自然科学関係書籍(キーワードは意識/脳/生命/遺伝子/宇宙/素粒子)
 C 小林秀雄の著作
 D 小林秀雄・吉本隆明関係の著作
 E 実録・エッセイ等
 F 小説一般
 G プルースト『失われた時を求めて』
 H 聖書・古典関係
 I 書店の平積みや書籍広告などで興味を持った本(ジャンルは問わない)
 J 病院などでの待ち時間に読む本(日記類など細切れ読書に適した本)
 K 特定ジャンルのツンドク書籍(現在は小説・物語に関するもの)
 L Kindle端末

◎ 読書リスト67(2022.5.19)
@-1-15は『読書リストF』を参照
 -16『吉本隆明×吉本ばなな』吉本隆明・吉本ばなな/ロッキング・オン 1997.2.15
 -17『老いの超え方』吉本隆明/朝日新聞社 2006.5.30
 -18『悪人正機』吉本隆明 糸井重里/朝日出版社 2001.6.5
 -19『老の流儀』吉本隆明/NHK出版 2002.6.25
 -20『吉本隆明 最後の贈りもの』吉本隆明/潮出版社 2015.4.20
 -21『吉本隆明代表詩選』高橋源一郎 瀬尾育生 三浦雅士/思潮社 2004.4.25
A-1-30は『読書リストF』を参照
 -31『二十一世紀の資本主義論』岩井克人/ちくま学芸文庫 2006.7.10
 -32『貨幣論』岩井克人/ちくま学芸文庫 1998.3.10
 -33『経済学を学ぶ』岩田喜久男/ちくま新書 1994.9.20
 -34『景気ってなんだろう』岩田喜久男/ちくまプリマー新書 2008.10.10
 -35『マクロ経済学を学ぶ』岩田喜久男/ちくま新書 1996.4.20
 -36『日本経済を学ぶ』岩田喜久男/ちくま新書 2005.1.10
 -37『デフレと超円高』岩田喜久男/現代新書 2010.2.20
 -38『平成経済20年史』紺谷典子/幻冬舎新書 2008.11.30
B-1-30は『読書リストF』を参照
 -31『138億年宇宙の旅 下』C.ガルフォール/ハヤカワ文庫 2019.6.15
 -32『ブラックホールを見つけた男 上』A.I.ミラー/草思社文庫 2015.12.8
 -33『ブラックホールを見つけた男 下』A.I.ミラー/草思社文庫 2015.12.8
 -34『宇宙を織りなすもの 上』B.グリーン/草思社文庫 2016.10.10
 -35『生物はなぜ誕生したのか』P.ウォード他/河出文庫 2020.4.10
 -36『宇宙を織りなすもの 下』B.グリーン/草思社文庫 2016.10.10
 -37『生命海流』福岡伸一/朝日出版社 2021.6.12
 -38『種の起原 上』C.ダーウィン/岩波文庫 1990.2.16
 -39『種の起原 上』C.ダーウィン/光文社古典新訳文庫 2009.9.20
 -40『宇宙創成 上』S.シン/新潮文庫 2009.2.1
 -41『種の起原 下』C.ダーウィン/光文社古典新訳文庫 2009.12.20
 -42『宇宙創成 下』S.シン/新潮文庫 2009.2.1
 -43『数式を使わない物理学入門』猪木正文/角川文庫 2020.5.25
C-1『小林秀雄全作品1/様々なる意匠』小林秀雄/新潮社 2000.9.20
   -2『小林秀雄全作品2/ランボウ詩集』小林秀雄/新潮社 2002.11.1
   -3『小林秀雄全作品3/おふえりあ遺文』小林秀雄/新潮社 2002.12.1
 -4『小林秀雄全集2/Xへの手紙』小林秀雄/新潮社 2001.5.1
   -5『小林秀雄全集3/私小説論』小林秀雄/新潮社 2001.12.10
   -6『小林秀雄全集4/作家の顔』小林秀雄/新潮社 2001.8.1
 -7『小林秀雄全集5/文藝批評の行方』小林秀雄/新潮社 2002.2.1
D-1『この人を見よ』小林秀雄全集編集室/新潮文庫 2015.1.1
   -2『小林秀雄対話集』小林秀雄/講談社 1966.8.10
   -3『小林秀雄の思い出』郡司勝義/文春学藝ライブラリー 2014.6.20
   -4『わが小林秀雄ノート 向日性の時代』郡司勝義/未知谷 2000.2.20
   -5『わが小林秀雄ノート2 批評の出現』郡司勝義/未知谷 2000.9.20
 -6『わが小林秀雄ノート3 歴史の探求』郡司勝義/未知谷 2001.3.25
   -7『吉本隆明がぼくたちに遺したもの』加藤×高橋/岩波書店 2013.5.9
   -8『吉本隆明のDNA』姜尚中 他/朝日新聞出版 2009.7.30
   -9『わが小林秀雄』河上徹太郎/昭和出版 1978.6.1 
 -10『《論考》小林秀雄 増補版』中村光夫/筑摩書房 1983.7.20
 -11『吉本隆明をよむ日』岡井隆/思潮社 2002.2.1
E-1-15は『読書リストF』を参照
 -16『成城だよりU』大岡昇平/中公文庫 2019.9.25
 -17『トルーマン・カポーティ 上』G.プリンプトン/新潮文庫 2006.8.1
 -18『トルーマン・カポーティ 下』G.プリンプトン/新潮文庫 2006.8.1
 -19『成城だよりV』大岡昇平/中公文庫 2019.10.25
 -20『犬は吠えるT ローカル・カラー 他』T.カポーティ/ハヤカワ文庫 2006.9.10
 -21『犬は吠えるU 詩神の声聞こゆ』T.カポーティ/ハヤカワ文庫 2006.9.10
F-1-60は『読書リストF』を参照
 -61『夜の樹』T.カポーティ/新潮文庫 1994.2.25
 -62『ねじまき鳥クロニクル2』村上春樹/新潮文庫 1997.10.1
 -63『ねじまき鳥クロニクル3』村上春樹/新潮文庫 1997.10.1
 -64『草の竪琴』T.カポーティ/新潮文庫 1993.3.25
 -65『ティファニーで朝食を』T.カポーティ/新潮文庫 2008.12.1
 -66『スプートニクの恋人』村上春樹/講談社文庫 2001.4.15
 -67『海辺のカフカ 上』村上春樹/新潮文庫 2005.3.1
 -68『海辺のカフカ 下』村上春樹/新潮文庫 2005.3.1
 -69『アフターダーク』村上春樹/講談社文庫 2006.9.15
 -70『女のいない男たち』村上春樹/文春文庫 2016.10.10
 -71『パン屋再襲撃』村上春樹/文春文庫 2011.3.11
 -72 『悪人』吉田修一/朝日文庫 2018.7.30
G-1-5は『読書リストF』を参照
   -6『失われた時を求めて6』プルースト/岩波文庫 2013.11.15
   -7『失われた時を求めて7』プルースト/岩波文庫 2014.6.17
 -8『失われた時を求めて8』プルースト/岩波文庫 2015.5.15
   -9『失われた時を求めて9』プルースト/岩波文庫 2015.11.17
 -10『失われた時を求めて10』プルースト/岩波文庫 2016.9.16
 -11『失われた時を求めて11』プルースト/岩波文庫 2017.5.16
-12『失われた時を求めて12』プルースト/岩波文庫 2018.5.16
H-1『新約聖書U』佐藤優 訳・解説/文春新書 2010.11.20
   -2『旧約聖書』中沢洽樹/中公クラシックス 2004.11.10
 -3『パンセT』パスカル/中公クラシックス 2001.8.25
I-1-30は『読書リストF』を参照
 -31『我が詩的自伝』吉増剛造/講談社現代新書 2016.4.20
 -32『あの胸が岬のように遠かった』永田和宏/新潮社 2022.3.25
 -33『歌に私は泣くだろう』永田和宏/新潮文庫 2015.1.1
 -34『評伝・河野裕子』永田淳/白水社 2015.8.5
J-1『戦中派虫けら日記』山田風太郎/ちくま文庫 1998.6.24
   -2『戦中派不戦日記』山田風太郎/講談社文庫 1985.8.15
   -3『戦中派焼け跡日記』山田風太郎/小学館文庫 2011.8.10
   -4『戦中派闇市日記』山田風太郎/小学館文庫 2012.8.8
 -5『戦中派動乱日記』山田風太郎/小学館文庫 2013.8.7
 -6『戦中派復興日記』山田風太郎/小学館文庫 2014.8.10
   -7『池波正太郎の銀座日記』池波正太郎/新潮文庫 1991.3.25
K-1-10は『読書リストF』を参照
 -11『小説家になる!』中条省平/ちくま新書 2006.11.10
 -12『創作の極意と掟』筒井康隆/講談社文庫 2017.7.14
 -13『パムクの文学講義』オルハン・パムク/岩波書店 2021.8.5
 -14『この30年の小説、ぜんぶ』高橋(源)/斎藤(美)/河出新書 2021.12.30
 -15『読書実録』保坂和志/河出書房新社 2019.9.20
 -16『現代小説の方法』中上健次/作品社 2007.2.25
 -17『小説的思考のススメ』阿部公彦/東大出版会 2012.3.21
L-1『断腸亭日乗』永井荷風/(底本) 岩波書店 1993.6.258
   -2『あめりか物語』永井荷風/グーテンベルク21 2012.7.25
   -3『ふらんす物語』永井荷風/グーテンベルク21 2012.3.25
   -4『吾輩は猫である』夏目漱石/(底本) 全集1/ちくま文庫 1987.9.29
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2022年05月02日

読書リスト66(2022.5.2)

 【読書リスト】を更新しました。
 今回、新規に取り上げた本は次の5冊。すでに、これまでの日々の『逃病日記』の【今日の読書】で取り上げている本もあるが、その場合はコメントを少し手直しして再掲した。
 今回は、リスト上でめずらしい事態が生じた。下記のカテゴリーIの「書店の平積みや書籍広告などで興味を持った本」で、新規に取り上げた本(下記AとB)が二冊も既読の扱いになってしまった。この「読書リスト」は新規に取り上げる本が数冊まとまらないとリリースしないので、本体の『逃病日記』の日々の【今日の読書】と、どうしてもタイムラグが生じてしまう。特に今回は、永田和宏・河野裕子夫妻に関する本を集中的に読んだためにタイムラグが顕著に現れ、新規に取り上げた本が既読となってしまうということになった。
  @『女のいない男たち』村上春樹
  A『あの胸が岬のように遠かった』永田和宏
  B『歌に私は泣くだろう』永田和宏
    C『評伝・河野裕子』永田淳
  D『小説的思考のススメ』阿部公彦
 @『女のいない男たち』は、村上春樹の長編を全部読み終えた。今回は『アフターダーク』を読了したが、この後に刊行された『1Q84』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『騎士団長殺し』などの長編は、既に刊行されたときに読み終えている。この後、村上春樹の小説をすべて読み切ろうということで、今回、短編集を読み始めた次第。読み進める順序は刊行順にと思っているが、まず、アカデミー賞受賞で話題の『ドライブ・マイ・カー』が所収されている『女のいない男たち』を読むことにした。『ドライブ・マイ・カー』は、アカデミー賞を受賞した評判の映画の方も、近いうちに観に行きたいと思っている。
 A『あの胸が岬のように遠かった』は、NHK-BSスペシャルの『ほんたうに俺でよかったのか』  歌人で生物学者の永田和宏氏を取り上げた番組  を録画溜めしてあったのを先日観て、もう少し詳しく知りたいと思って、Amazonで注文して取り寄せた。
 『ほんたうに俺でよかったのか』の番組の概説には「妻に先立たれてから12年。京都に住む永田和宏74歳(歌人・生物学者)は妻・河野裕子が残した結婚以前の日記を読み、青春時代に妻が2人の男を愛したことで苦悩し葛藤していたことを知る。永田が向き合うことになった妻の真実。70歳を過ぎて日記に心を動かされ、自らの青春をたどり直し、残りの人生を新たな気持ちで生きていく永田の姿を京都の四季の中に追う。」とある。ここに書かれているとおり、ご夫婦のなり染めから河野裕子さんが亡くなられ、さらに亡くなられた後も含め、折々にご夫婦の詠まれた歌を交えて書き綴られている。取り上げられた「歌」が、あたかも挿入された挿絵のように京都の四季を浮かび上がらせている。
 B『歌に私は泣くだろう』は、『あの胸が岬のように遠かった』に引き続いて読み始めた。永田和宏氏の奥さんで歌人の河野裕子さんが、乳がんを発病してから、一旦治癒するものの再発して亡くなられるまでの日々を、その折々に詠まれたご夫婦の歌を混じえた綴られた記録で、「エッセイ」と呼ぶにはあまりにも壮絶な内容。私はすぐに島尾敏雄の『死の棘』を思い浮かべたが、本書の中でも永田氏が同書に触れている。夫が書いた妻の「闘病記」ということになるが、『逃病記』書いている者として、他人事(ひとごと)のような気がしない。
 C『評伝・河野裕子』は、永田淳氏  永田・河野夫妻の長男で自身も歌人であり出版社を経営  が書いた評伝だが、母親である河野裕子への愛情に満ち溢れている印象だ。しかし一方で、父親の永田和宏氏に対しては、特に母親である河野裕子に対する態度に不満を抱いているような感じがする。話の内容としては、典型的なオイディプス神話の物語だが、永田淳氏が正直に書いたからこそ  折々に河野裕子と永田和宏、永田淳、永田紅の歌が散りばめられて話が進み、感情の流れがその歌に沿って描かれるため嘘が書けない  巧まずして無意識裡にオイディプス神話の物語を紡いでしまったように思う。

 下記のリスト中、アンダーラインのある太字の書名は今回新たにリストアップした本、太字の書名は現在読書中の本、イタリックの書名は読むのを中断した本、そして以上の表示のない書名は読了済みの本を表す。
 また、書名の頭の◯数字は、次のとおり、ゆるいカテゴリー分けを表しているが、区分はそれほど厳密なものではなく、今後、変わることもある。
 @ 吉本隆明の著作
 A 経済学関係の著作
 B 自然科学関係書籍(キーワードは意識/脳/生命/遺伝子/宇宙/素粒子)
 C 小林秀雄の著作
 D 小林秀雄・吉本隆明関係の著作
 E エッセイ等
 F 小説一般
 G プルースト『失われた時を求めて』
 H 聖書・古典関係
 I 書店の平積みや書籍広告などで興味を持った本(ジャンルは問わない)
 J 病院などでの待ち時間に読む本(日記類など細切れ読書に適した本)
 K 特定ジャンルのツンドク書籍(現在は小説・物語に関するもの)
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◎ 読書リスト66(2022.5.2)
@-1-15は『読書リストF62』を参照
 -16『吉本隆明×吉本ばなな』吉本隆明・吉本ばなな/ロッキング・オン 1997.2.15
 -17『老いの超え方』吉本隆明/朝日新聞社 2006.5.30
 -18『悪人正機』吉本隆明 糸井重里/朝日出版社 2001.6.5
 -19『老の流儀』吉本隆明/NHK出版 2002.6.25
 -20『吉本隆明 最後の贈りもの』吉本隆明/潮出版社 2015.4.20
 -21『吉本隆明代表詩選』高橋源一郎 瀬尾育生 三浦雅士/思潮社 2004.4.25
A-1-30は『読書リストF62』を参照
 -31『二十一世紀の資本主義論』岩井克人/ちくま学芸文庫 2006.7.10
 -32『貨幣論』岩井克人/ちくま学芸文庫 1998.3.10
 -33『経済学を学ぶ』岩田喜久男/ちくま新書 1994.9.20
 -34『景気ってなんだろう』岩田喜久男/ちくまプリマー新書 2008.10.10
 -35『マクロ経済学を学ぶ』岩田喜久男/ちくま新書 1996.4.20
 -36『日本経済を学ぶ』岩田喜久男/ちくま新書 2005.1.10
 -37『デフレと超円高』岩田喜久男/現代新書 2010.2.20
B-1-30は『読書リストF62』を参照
 -31『138億年宇宙の旅 下』C.ガルフォール/ハヤカワ文庫 2019.6.15
 -32『ブラックホールを見つけた男 上』A.I.ミラー/草思社文庫 2015.12.8
 -33『ブラックホールを見つけた男 下』A.I.ミラー/草思社文庫 2015.12.8
 -34『宇宙を織りなすもの 上』B.グリーン/草思社文庫 2016.10.10
 -35『生物はなぜ誕生したのか』P.ウォード他/河出文庫 2020.4.10
 -36『宇宙を織りなすもの 下』B.グリーン/草思社文庫 2016.10.10
 -37『生命海流』福岡伸一/朝日出版社 2021.6.12
 -38『種の起原 上』C.ダーウィン/岩波文庫 1990.2.16
 -39『種の起原 上』C.ダーウィン/光文社古典新訳文庫 2009.9.20
 -40『宇宙創成 上』S.シン/新潮文庫 2009.2.1
 -41『種の起原 下』C.ダーウィン/光文社古典新訳文庫 2009.12.20
 -42『宇宙創成 下』S.シン/新潮文庫 2009.2.1
C-1『小林秀雄全作品1/様々なる意匠』小林秀雄/新潮社 2000.9.20
   -2『小林秀雄全作品2/ランボウ詩集』小林秀雄/新潮社 2002.11.1
   -3『小林秀雄全作品3/おふえりあ遺文』小林秀雄/新潮社 2002.12.1
 -4『小林秀雄全集2/Xへの手紙』小林秀雄/新潮社 2001.5.1
   -5『小林秀雄全集3/私小説論』小林秀雄/新潮社 2001.12.10
   -6『小林秀雄全集4/作家の顔』小林秀雄/新潮社 2001.8.1
 -7『小林秀雄全集5/文藝批評の行方』小林秀雄/新潮社 2002.2.1
D-1『この人を見よ』小林秀雄全集編集室/新潮文庫 2015.1.1
   -2『小林秀雄対話集』小林秀雄/講談社 1966.8.10
   -3『小林秀雄の思い出』郡司勝義/文春学藝ライブラリー 2014.6.20
   -4『わが小林秀雄ノート 向日性の時代』郡司勝義/未知谷 2000.2.20
   -5『わが小林秀雄ノート2 批評の出現』郡司勝義/未知谷 2000.9.20
 -6『わが小林秀雄ノート3 歴史の探求』郡司勝義/未知谷 2001.3.25
   -7『吉本隆明がぼくたちに遺したもの』加藤×高橋/岩波書店 2013.5.9
   -8『吉本隆明のDNA』姜尚中 他/朝日新聞出版 2009.7.30
   -9『わが小林秀雄』河上徹太郎/昭和出版 1978.6.1 
 -10『《論考》小林秀雄 増補版』中村光夫/筑摩書房 1983.7.20
E-1-15は『読書リストF62』を参照
 -16『成城だよりU』大岡昇平/中公文庫 2019.9.25
 -17『トルーマン・カポーティ 上』G.プリンプトン/新潮文庫 2006.8.1
 -18『トルーマン・カポーティ 下』G.プリンプトン/新潮文庫 2006.8.1
 -19『成城だよりV』大岡昇平/中公文庫 2019.10.25
 -20『犬は吠えるT ローカル・カラー 他』T.カポーティ/ハヤカワ文庫 2006.9.10

 -21『犬は吠えるU 詩神の声聞こゆ』T.カポーティ/ハヤカワ文庫 2006.9.10
F-1-60は『読書リストF62』を参照
 -61『夜の樹』T.カポーティ/新潮文庫 1994.2.25
 -62『ねじまき鳥クロニクル2』村上春樹/新潮文庫 1997.10.1
 -63『ねじまき鳥クロニクル3』村上春樹/新潮文庫 1997.10.1
 -64『草の竪琴』T.カポーティ/新潮文庫 1993.3.25
 -65『ティファニーで朝食を』T.カポーティ/新潮文庫 2008.12.1
 -66『スプートニクの恋人』村上春樹/講談社文庫 2001.4.15
 -67『海辺のカフカ 上』村上春樹/新潮文庫 2005.3.1
 -68『海辺のカフカ 下』村上春樹/新潮文庫 2005.3.1
 -69『アフターダーク』村上春樹/講談社文庫 2006.9.15
 -70『女のいない男たち』村上春樹/文春文庫 2016.10.10
G-1-5は『読書リストF62』を参照
   -6『失われた時を求めて6』プルースト/岩波文庫 2013.11.15
   -7『失われた時を求めて7』プルースト/岩波文庫 2014.6.17
 -8『失われた時を求めて8』プルースト/岩波文庫 2015.5.15
   -9『失われた時を求めて9』プルースト/岩波文庫 2015.11.17
 -10『失われた時を求めて10』プルースト/岩波文庫 2016.9.16
 -11『失われた時を求めて11』プルースト/岩波文庫 2017.5.16
H-1『新約聖書U』佐藤優 訳・解説/文春新書 2010.11.20
   -2『旧約聖書』中沢洽樹/中公クラシックス 2004.11.10
 -3『パンセT』パスカル/中公クラシックス 2001.8.25
I-1-20は『読書リストF62』を参照
 -21『オレの東大物語』加藤典洋/集英社 2020.9.9
 -22『翻訳夜話2』村上春樹/柴田元幸/文春新書 2003.7.20
 -23『ポートレイト・イン・ジャズ』村上春樹/和田誠/新潮文庫 2004.2.1
 -24『読書の日記』阿久津隆/NUMABOOKS 2018.6.30
 -25『アメリカから遠く離れて』蓮實/瀬川/河出書房新社 2020.11.30
 -26『世界一ポップな国際ニュースの授業』藤原/石田/文春新書 2021.1.20
 -27『見るレッスン 映画史特別講義』蓮實重彦/光文社新書 2020.12.30
 -28『映画評論家への逆襲』荒井晴彦他/小学館新書 2021.6.8
 -29『映画術ヒッチコック/トリュフォー』蓮實重彦/山田宏一訳/晶文社 1990.12.10
 -30『ヒッチコックに進路を取れ』和田誠/山田宏一/草思社文庫 2016.12.8
 -31『我が詩的自伝』吉増剛造/講談社現代新書 2016.4.20
 -32『あの胸が岬のように遠かった』永田和宏/新潮社 2022.3.25
 -33『歌に私は泣くだろう』永田和宏/新潮文庫 2015.1.1 
 -34『評伝・河野裕子』永田淳/白水社 2015.8.5
J-1『戦中派虫けら日記』山田風太郎/ちくま文庫 1998.6.24
   -2『戦中派不戦日記』山田風太郎/講談社文庫 1985.8.15
   -3『戦中派焼け跡日記』山田風太郎/小学館文庫 2011.8.10
   -4『戦中派闇市日記』山田風太郎/小学館文庫 2012.8.8
 -5『戦中派動乱日記』山田風太郎/小学館文庫 2013.8.7
 -6『戦中派復興日記』山田風太郎/小学館文庫 2014.8.10
   -7 『池波正太郎の銀座日記』池波正太郎/新潮文庫 1991.3.25
K-1-10は『読書リストF62』を参照
 -11『小説家になる!』中条省平/ちくま新書 2006.11.10
 -12『創作の極意と掟』筒井康隆/講談社文庫 2017.7.14
 -13『パムクの文学講義』オルハン・パムク/岩波書店 2021.8.5
 -14『この30年の小説、ぜんぶ』高橋(源)/斎藤(美)/河出新書 2021.12.30
 -15『読書実録』保坂和志/河出書房新社 2019.9.20
 -16『現代小説の方法』中上健次/作品社 2007.2.25
 -17『小説的思考のススメ』阿部公彦/東大出版会 2012.3.21
L-1『断腸亭日乗』永井荷風/(底本) 岩波書店 1993.6.258
   -2『あめりか物語』永井荷風/グーテンベルク21 2012.7.25
   -3『ふらんす物語』永井荷風/グーテンベルク21 2012.3.25
   -4『吾輩は猫である』夏目漱石/(底本) 全集1/ちくま文庫 1987.9.29
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2022年04月02日

読書リスト65(2022.4.2)

【読書リスト】を更新しました。
 今回、新規に取り上げた本は次の6冊。すでに、これまでの日々の『逃病日記』の【今日の読書】で取り上げている本もあるが、その場合はコメントを少し手直しして再掲した。
  @『宇宙創成 下』S.シン
  A『《論考》小林秀雄 増補版』中村光夫
  B『犬は吠えるU 詩神の声聞こゆ』T.カポーティ
  C『アフターダーク』村上春樹
  D『池波正太郎の銀座日記』池波正太郎
  E『現代小説の方法』中上健次
 @の『宇宙創成 下』は、S.シンの『宇宙創成』の下巻。〈宇宙論〉から〈素粒子論〉への展開と統合化が図られる。
 Aの『《論考》小林秀雄 増補版』は、著者の中村光夫が小林秀雄の弟分みたいな文芸評論家なので、「お兄ちゃんはこんな気持ちやったんや」みたいな感じで、主として心理的な切り口で、鋭くかつ温かく小林秀雄の論述に切り込んでいる印象がある。
 Bの『犬は吠えるU 詩神の声聞こゆ』は、T.カポーティの『犬は吠える』の続刊で、前作では観察者として抒情性に溢れた文章が印象的だった。
 Cの『アフターダーク』は、前書『海辺のカフカ』を読み終え、村上春樹の未読の最後の長編になる。『1Q84』や『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』は読んだと記憶する。『騎士団長殺し』は・・・、どうだったかな?読んだような気もするが・・・、小説類の多くは読後、「ブックオフ」に売り飛ばしているので確認できない。まあ、大垣書店で立ち読みして、確認してみることにしようかな。
 Dの『池波正太郎の銀座日記』は、山田風太郎の『戦中派◯◯日記』シリーズ全6冊を読み終え、このカテゴリー「J 山田風太郎『戦中派◯◯日記』シリーズ」の名称も変えざるを得なくなった。一応、このカテゴリーは、「病院などでの待ち時間に読む本」という当初の趣旨を変えずにおくことにした。それで次に何を読もうかと思ったが、趣旨からして、読書が随時途切れることがあるという前提で、細切れ読書に適した日記類などがふさわしいと考え、書棚のツンドク本から見繕って、池波正太郎の『池波正太郎の銀座日記』にした。池波正太郎さんは、食通、映画通の粋人としてつとに有名。2018年秋頃から、同氏の「食」に関する本や映画関係の本を文庫本を中心に読み始め、その年の末に基礎疾患(器官がん)で2ヶ月間ほど入院した際に、その関係の本を10冊以上病棟で読んだ。今回の『池波正太郎の銀座日記』はその時に読み残した本で、パラッと目を通してみたが、食通、映画通の氏の蘊蓄の記事が満載という感じ。
 Eの『現代小説の方法』は、う〜ん、なんか中上健次の大言壮語ばかりが目立ち過ぎで、それほど、どやこや、言うほどのことはなさそうな感じ。

 下記のリスト中、アンダーラインのある太字の書名は今回新たにリストアップした本、太字の書名は現在読書中の本、イタリックの書名は読むのを中断した本、そして以上の表示のない書名は読了済みの本を表す。
 また、書名の頭の◯数字は、次のとおり、ゆるいカテゴリー分けを表しているが、区分はそれほど厳密なものではなく、今後、変わることもある。
 @ 吉本隆明の著作
 A 経済学関係の著作
 B 自然科学関係書籍(キーワードは意識/脳/生命/遺伝子/宇宙/素粒子)
 C 小林秀雄の著作
 D 小林秀雄・吉本隆明関係の著作
 E エッセイ等
 F 小説一般
 G プルースト『失われた時を求めて』
 H 聖書・古典関係
 I 書店の平積みや書籍広告などで興味を持った本(ジャンルは問わない)
 J 病院などでの待ち時間に読む本(日記類など細切れ読書に適した本)
 K 特定ジャンルのツンドク書籍(現在は小説・物語に関するもの)
 L Kindle端末

◎ 読書リスト65(2022.4.2)
@-1-15は『読書リストF62』を参照
 -16『吉本隆明×吉本ばなな』吉本隆明・吉本ばなな/ロッキング・オン 1997.2.15
 -17『老いの超え方』吉本隆明/朝日新聞社 2006.5.30
 -18『悪人正機』吉本隆明 糸井重里/朝日出版社 2001.6.5
 -19『老の流儀』吉本隆明/NHK出版 2002.6.25
 -20『吉本隆明 最後の贈りもの』吉本隆明/潮出版社 2015.4.20
 -21『吉本隆明代表詩選』高橋源一郎 瀬尾育生 三浦雅士/思潮社 2004.4.25
A-1-30は『読書リストF62』を参照
 -31『二十一世紀の資本主義論』岩井克人/ちくま学芸文庫 2006.7.10
 -32『貨幣論』岩井克人/ちくま学芸文庫 1998.3.10
 -33『経済学を学ぶ』岩田喜久男/ちくま新書 1994.9.20
 -34『景気ってなんだろう』岩田喜久男/ちくまプリマー新書 2008.10.10
 -35『マクロ経済学を学ぶ』岩田喜久男/ちくま新書 1996.4.20
 -36『日本経済を学ぶ』岩田喜久男/ちくま新書 2005.1.10
 -37『デフレと超円高』岩田喜久男/現代新書 2010.2.20
B-1-30は『読書リストF62』を参照
 -31『138億年宇宙の旅 下』C.ガルフォール/ハヤカワ文庫 2019.6.15
 -32『ブラックホールを見つけた男 上』A.I.ミラー/草思社文庫 2015.12.8
 -33『ブラックホールを見つけた男 下』A.I.ミラー/草思社文庫 2015.12.8
 -34『宇宙を織りなすもの 上』B.グリーン/草思社文庫 2016.10.10
 -35『生物はなぜ誕生したのか』P.ウォード他/河出文庫 2020.4.10
 -36『宇宙を織りなすもの 下』B.グリーン/草思社文庫 2016.10.10
 -37『生命海流』福岡伸一/朝日出版社 2021.6.12
 -38『種の起原 上』C.ダーウィン/岩波文庫 1990.2.16
 -39『種の起原 上』C.ダーウィン/光文社古典新訳文庫 2009.9.20
 -40『宇宙創成 上』S.シン/新潮文庫 2009.2.1
 -41『種の起原 下』C.ダーウィン/光文社古典新訳文庫 2009.12.20
 -42『宇宙創成 下』S.シン/新潮文庫 2009.2.1
C-1『小林秀雄全作品1/様々なる意匠』小林秀雄/新潮社 2000.9.20
   -2『小林秀雄全作品2/ランボウ詩集』小林秀雄/新潮社 2002.11.1
   -3『小林秀雄全作品3/おふえりあ遺文』小林秀雄/新潮社 2002.12.1
 -4『小林秀雄全集2/Xへの手紙』小林秀雄/新潮社 2001.5.1
   -5『小林秀雄全集3/私小説論』小林秀雄/新潮社 2001.12.10
   -6『小林秀雄全集4/作家の顔』小林秀雄/新潮社 2001.8.1
 -7『小林秀雄全集5/文藝批評の行方』小林秀雄/新潮社 2002.2.1
D-1『この人を見よ』小林秀雄全集編集室/新潮文庫 2015.1.1
   -2『小林秀雄対話集』小林秀雄/講談社 1966.8.10
   -3『小林秀雄の思い出』郡司勝義/文春学藝ライブラリー 2014.6.20
   -4『わが小林秀雄ノート 向日性の時代』郡司勝義/未知谷 2000.2.20
   -5『わが小林秀雄ノート2 批評の出現』郡司勝義/未知谷 2000.9.20
 -6『わが小林秀雄ノート3 歴史の探求』郡司勝義/未知谷 2001.3.25
   -7『吉本隆明がぼくたちに遺したもの』加藤×高橋/岩波書店 2013.5.9
   -8『吉本隆明のDNA』姜尚中 他/朝日新聞出版 2009.7.30
   -9『わが小林秀雄』河上徹太郎/昭和出版 1978.6.1 
 -10『《論考》小林秀雄 増補版』中村光夫/筑摩書房 1983.7.20
E-1-15は『読書リストF62』を参照
 -16『成城だよりU』大岡昇平/中公文庫 2019.9.25
 -17『トルーマン・カポーティ 上』G.プリンプトン/新潮文庫 2006.8.1
 -18『トルーマン・カポーティ 下』G.プリンプトン/新潮文庫 2006.8.1
 -19『成城だよりV』大岡昇平/中公文庫 2019.10.25
 -20『犬は吠えるT ローカル・カラー 他』T.カポーティ/ハヤカワ文庫 2006.9.10

 -21『犬は吠えるU 詩神の声聞こゆ』T.カポーティ/ハヤカワ文庫 2006.9.10
F-1-60は『読書リストF62』を参照
 -61『夜の樹』T.カポーティ/新潮文庫 1994.2.25
 -62『ねじまき鳥クロニクル2』村上春樹/新潮文庫 1997.10.1
 -63『ねじまき鳥クロニクル3』村上春樹/新潮文庫 1997.10.1
 -64『草の竪琴』T.カポーティ/新潮文庫 1993.3.25
 -65『ティファニーで朝食を』T.カポーティ/新潮文庫 2008.12.1
 -66『スプートニクの恋人』村上春樹/講談社文庫 2001.4.15
 -67『海辺のカフカ 上』村上春樹/新潮文庫 2005.3.1
 -68『海辺のカフカ 下』村上春樹/新潮文庫 2005.3.1
 -69『アフターダーク』村上春樹/講談社文庫 2006.9.15
G-1-5は『読書リストF62』を参照
   -6『失われた時を求めて6』プルースト/岩波文庫 2013.11.15
   -7『失われた時を求めて7』プルースト/岩波文庫 2014.6.17
 -8『失われた時を求めて8』プルースト/岩波文庫 2015.5.15
   -9『失われた時を求めて9』プルースト/岩波文庫 2015.11.17
 -10『失われた時を求めて10』プルースト/岩波文庫 2016.9.16
 -11『失われた時を求めて11』プルースト/岩波文庫 2017.5.16
H-1『新約聖書U』佐藤優 訳・解説/文春新書 2010.11.20
   -2『旧約聖書』中沢洽樹/中公クラシックス 2004.11.10
 -3『パンセT』パスカル/中公クラシックス 2001.8.25
I-1-20は『読書リストF62』を参照
 -21『オレの東大物語』加藤典洋/集英社 2020.9.9
 -22『翻訳夜話2』村上春樹/柴田元幸/文春新書 2003.7.20
 -23『ポートレイト・イン・ジャズ』村上春樹/和田誠/新潮文庫 2004.2.1
 -24『読書の日記』阿久津隆/NUMABOOKS 2018.6.30
 -25『アメリカから遠く離れて』蓮實/瀬川/河出書房新社 2020.11.30
 -26『世界一ポップな国際ニュースの授業』藤原/石田/文春新書 2021.1.20
 -27『見るレッスン 映画史特別講義』蓮實重彦/光文社新書 2020.12.30
 -28『映画評論家への逆襲』荒井晴彦他/小学館新書 2021.6.8
 -29『映画術ヒッチコック/トリュフォー』蓮實重彦/山田宏一訳/晶文社 1990.12.10
 -30『ヒッチコックに進路を取れ』和田誠/山田宏一/草思社文庫 2016.12.8
 -31『我が詩的自伝』吉増剛造/講談社現代新書 2016.4.20
J-1『戦中派虫けら日記』山田風太郎/ちくま文庫 1998.6.24
   -2『戦中派不戦日記』山田風太郎/講談社文庫 1985.8.15
   -3『戦中派焼け跡日記』山田風太郎/小学館文庫 2011.8.10
   -4『戦中派闇市日記』山田風太郎/小学館文庫 2012.8.8
 -5『戦中派動乱日記』山田風太郎/小学館文庫 2013.8.7
 -6『戦中派復興日記』山田風太郎/小学館文庫 2014.8.10
   -7 『池波正太郎の銀座日記』池波正太郎/新潮文庫 1991.3.25
K-1-10は『読書リストF62』を参照
 -11『小説家になる!』中条省平/ちくま新書 2006.11.10
 -12『創作の極意と掟』筒井康隆/講談社文庫 2017.7.14
 -13『パムクの文学講義』オルハン・パムク/岩波書店 2021.8.5
 -14『この30年の小説、ぜんぶ』高橋(源)/斎藤(美)/河出新書 2021.12.30
 -15『読書実録』保坂和志/河出書房新社 2019.9.20
 -16『現代小説の方法』中上健次/作品社 2007.2.25
L-1『断腸亭日乗』永井荷風/(底本) 岩波書店 1993.6.258
   -2『あめりか物語』永井荷風/グーテンベルク21 2012.7.25
   -3『ふらんす物語』永井荷風/グーテンベルク21 2012.3.25
   -4『吾輩は猫である』夏目漱石/(底本) 全集1/ちくま文庫 1987.9.29
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