(23.2.24.金)曇り時々雨
昨年11月の中旬ころに初めて生じた左肩の痛みについて、やっと来週水曜日に、K大病院でMRIを受けることになる。症状が出てから2ヶ月半が経過して痛みは治らないが、かといってそれほど痛みが増しているということもない。
元々、基礎疾患(気管がん)の放射線治療の後遺症により、頸部や肩部近辺の正常組織に異和感 コルセットが挿入されているような拘縮感 があったが、そこに11月中旬ころからさらに痛みが加わった。照射治療計画がスタートする前に、放射線科の医師から、頸動脈への影響について「血管が破裂して出血するかもしれない」なんて恐ろしい話も聞かされていた。今のところ、そのような兆候はないが、様々な影響が現れ始めている。
1年ほど前には、気管がんの経過観察の全身造影剤CTを撮った際に、声帯の右側の筋肉が壊死しているという画像診断所見が告げられた。確かに、変声している感覚があって、大きな声が出し辛くなっているような感じがあった。
それから、右頸部が 鏡に映して見てもはっきりと分かるが 少し陥没していて、その症状が広がって、食道や気管になんらかの影響が出ないかと恐れている。
様々な後遺症があった放射線治療だが、その治療後1年ほどで再発してしまい、最終的にはキイトルーダ(免疫チェックポイント阻害薬)の点滴による免疫療法 最初のクールでは化学療法も併用 によって腫瘍が消失した。放射線治療を回避してすぐに免疫療法をしていれば・・・、と思わないこともないが、この免疫療法は、おそらく、手術や放射線治療や抗がん剤でも効果がなかった場合の最終的な治療方法というようなプロトコルがあったんだろう。
5年前の発がん以前は、健康保険証など、むし歯の治療以外に使ったことはなかったが、現在は、まさに「病気のデパート」か「病気の総合商社」という感じになってしまった。
(23.2.25.土)曇り時々晴れ
今朝の朝日新聞『読書』欄で気にかかった本は次の2冊。午前中に散歩に出たときに大垣書店に立ち寄った。@は在庫がなく、Aは立ち読みをしたが、まあ、買うには至らず、という感じだった。
@『科学者はなぜ神を信じるのか』三田一郎(ブルーバックス)
A『女二人のニューギニア』有吉佐和子(河出文庫)
午後からは、WBC侍ジャパンのテレビ中継観戦だったが、やはり佐々木朗希の凄さは桁外れという感じ。若干、身体的には細身で“線が細い”ような気がするがどうなんだろう。大谷選手なんかは鍛えに鍛えてマッチョといってもいいような体型になってしまったが、ピッチャーとしては、体型的にはどちらが正解なんだろうか。あまり筋肉をつけ過ぎると身体のキレが鈍る、なんて話をよく耳にするが、実績からすると大谷選手にはこれは当てはまらないようだ。
いずれにしろ、これから1ヶ月間は楽しませてもらえる。侍ジャパンはピッチャー陣が充実している。確かに先発4人 ダルビッシュ、大谷、山本、佐々木の4投手 は安心できそうだが、二番手の投手陣が少し見劣りがするのは否めない。球数制限があるので、このあたりが“勝負のアヤ”になりそうな気がする。
それにしても、なんで阪神の青柳投手が選ばれなかったんだろうか?実績はあるし、大リーグのバッターは青柳投手のようなピッチャーに慣れていないので有効なように思うんだが、監督の好みの問題かいな。オーバースローのピッチャーなんて、少々、球速があっても、そんなんは大リーグには腐るほどいるので、目も慣れているだろう。先発候補の4人以外のピッチャーって、二番手やクローザーを担うんだろうが、先発4人とはあまりにも差があり過ぎるように思うが・・・・・・。
(23.2.26.日)晴れ
以前は、日曜日の朝イチは『サンデーモーニング』を観てから、引き続いて『サンデージャポン』をよく観ていたが、ある時期から爆笑問題の太田のコメントがウザく感じるようになったので、他局の番組を観ていた。最近はフジテレビ系 右翼チックなので、ふだんはあまりチャンネルを回さない の『ワイドナショー』をよく観るようになっていた。
お笑いタレント東野幸治のMCがかなりお粗末だが、松本人志や田村淳のコメントがなかなか面白いので観るようになった。松本人志は、まあ、芸人としては天才的なヒラメキを持っているが、田村淳のコメントも切れ味がよく、なかなか頭の回転もよさそうな感じがする。ところが最近になって、松本人志がこの番組を降番したこともあるが、東野幸治の無知と教養のなさがあまりにも酷いので、観る気がしなくなってきた。それで、今日は、再び『サンデージャポン』にチャンネルを合わせたが、なぜか今日は爆笑問題の太田がおとなしかったので、結局、最後まで観てしまった。
午後2時からは、昨日と同様にWBC『侍ジャパン』のテレビ中継観戦。ピッチャー陣はよさそうだが、意外とバッティングの方が“水もの”で、韓国チームなんかのいいピッチャーがきたら、打てないんじゃないだろうか。アメリカまで行くのが当たり前のような前評判だが、なんか、落とし穴があるよう気がしないでもない。
【今日の読書357】※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字
A-42『昭和史 下』
A-43『明治大正史 上』
B-49『生物の世界』
B-48『量子革命』
E-23『自由対談』
E-24『若い読者のための短編小説案内』
F-82『ここから世界が始まる』
F-83『東京奇譚集』
G-14『失われた時を求めて14』
H-5『自省録』
I-24『読書の日記』
I-37『文学の淵を渡る』
K-24『現代小説作法』
L-8『それから』
コメント:だいぶ時間を要したが、やっとA-42『昭和史 下』を読み終えた。引き続いて、同じ著者 中村隆英氏による『明治大正史』を読むことにした。順番が逆といえば逆だが、本書自体も『昭和史』刊行後の約20年後に発刊されたもの。亡くなられた後に見つかった講義録をもとにして、その弟子筋の研究者によって編集して刊行された書。
「B 自然科学関係書籍(キーワードは意識/脳/生命/遺伝子/宇宙/素粒子)」のカテゴリーの「生命、遺伝子」関係の書として、『利己的な遺伝子』の次に今西錦司のB-49『生物の世界』を選んだ。
最初は同じ今西錦司の『進化とはなにか』を読むつもりだったが、その解説で「著者は、その最初の主著書たる不朽の名著『生物の世界』からの、当然の帰結として進化を問う。そして今も問い続ける。本書は、その里程を示す、一区切りの成果をまとめたもの」という文言があった。それで『生物の世界』についてAmazonで調べたら講談社文庫版があったのでさっそく注文した。『生物の世界』の元本は、なんと昭和16年に刊行され、戦後は入手困難になっていたそうで、それが昭和47年に講談社文庫で復刊されたもの。この後に続けて『進化とはなにか』を読むつもり。どちらも薄い本だが、ある意味、今西錦司の「思想の書」という感じ。
たまたまだが、それぞれ異なるカテゴリーで、E-24『若い読者のための短編小説案内』、I-37『文学の淵を渡る』、K-24『現代小説作法』と似たような内容の本が重なってしまった。どうすっぺかな、並行して読み進めるより「一点突破全面展開」でやってみようか。
【今日の映画357】※データは『映画.COM』のサイト等から入手
邦題:『シテール島への船出』(TSUTAYAレンタルビデオで視聴)
原題:TAXIDI STA KITHIRA
製作年:1983年
製作国:ギリシャ
監督:テオ・アンゲロプロス
出演:ドーラ・ボラナキ/アキス・カレグリス/タソス・サリディス/ジュリオ・ブロージジュリオ・ブロージ
ストーリー:ひとりの映画監督が父の映画を撮ることになるが、父役がなかなか決まらない。そこへひとりの花売り老人が通りかかり、思わず後を追う監督。劇中映画と父の人生が交錯していく・・・・・・。家族を捨ててソ連へ亡命したパルチザン闘士であった父が年老いた姿で帰ってきた。かつての同志たちからも政府からも拒絶されて雨の桟橋にひとり打ち捨てられる老父。歩み寄る妻を一緒に乗せて小さな桟橋は暗い海をどこまでも流れて行くのだった。政治への望みを失った時代を語ったアンゲロプロス監督の叙情傑作。
コメント:評価は5点満点で、映画.COMは3.7、TSUTAYAは3.54、Filmarksは3.9で、私の評価は3.0とした。
世界的に評価の高いギリシアの映画監督アンゲロプロスの作品。各映画サイトの評価はそれなりに高いが、映像も粗く、正直、あまり面白い作品とは思わなかった。これまでも『狩人』『アレクサンダー大王』『ユリシーズの瞳』『エレニの帰郷』などを観ている。最も評価の高い『旅芸人の記録』は、TSUTAYAレンタル・ビデオの在庫枚数が1枚ということで、なかなか順番が回ってこない。キリシアの近・現代史から題材を得た作品が多いが、我々にはあまり縁の薄い世界なので感情移入しづらい、というのが正直なところ。
【今日のジャズ357】※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手
タイトル:Montreux II
アーティスト:Bill Evans
レーベル:CTI/キングレコード
録音年月日:1970.6.19
曲名:@Introduction 〜 Very Early/AAlfie/B34 Skidoo/CHow My Heart Sings/DIsrael/EI Hear A Rhapsody/FPeri's Scope
ミュージシャン:Bill Evans (p)/Eddie Gomez (b)/Marty Morell (ds)
コメント:ビル・エヴァンス (p)の「モントルー・ジャズ・フェスティヴァル」ライブといえば、これより2年前のヴァーヴ盤が有名。そちらの人気があまりにも高いため、内容に比して本作の評価は低い。エディ・ゴメス (b)とマーティ・モレロ (ds)を得たレギュラー・トリオのこの作品にも、彼らならではの繊細さと大胆さが同居している。変幻自在な展開に、エヴァンスの持ち味と魅力が凝縮された1枚。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)
<YouTubeライブ映像>