(23.1.13.金)晴れのち曇り
今日でやっと排水管改修工事が終わる。5日間だけだったが、昼間にトイレを利用できないのは不便この上ない。
工事前にトイレや洗面台近辺の備品類を何もかも取っ払っていたので、工事が終わったら終わったで、トイレ周り、洗面周り、洗濯パン周りを工事前の状態に現状復帰しなければならない。
ヨメさんは、使用済みの容器類をなんでも残して置いたり、洗剤などを買い置きしておいたりするタチで、いろいろと容器などが溢れていたため、元に戻すのがほんと大変だが、もともと、そういう作業が好きなんだろう、もくもくと片付けに勤しんでいる。私も、「アレ取って、コレ取って」とヨメさんに指示されるままにお手伝い。
これらの片付けもあるが、今日は「13日の金曜日」でもあるので、 べつにクリスチャンでもないのに、変に“験担ぎ”なところがあるので 外出しないことにした(ヘンなの・・・)。
(23.1.14.土)曇りのち雨
【今日のジャズ】で取り上げるアルバム選定に使用させていただいた『ジャズマンがコッソリ愛する!JAZZ隠れ名盤100』も今回が最終分となる。これまで同じ小川隆夫氏の『ジャズマンが愛する不朽のJAZZ名盤100』と『ジャズマンはこう聴いた珠玉のJAZZ名盤100』を先導役とし、この三書に所収されている小川氏やジャズマンのコメントもたくさん引用させていただいた。
紹介したアルバムそのものは、Amazon Music Unlimited を利用して聴いたが、このサブスク・サイトにはほとんどのアルバムが配信されていた。また、曲名や演奏者に関するデータは『ジャズ資料館』のものを利用した。さらに取り上げたアルバムがアップされているYouTubeのサイトにリンクを貼り、その演奏者のライブ映像があればそのサイトにもリンクを貼るようにした。
『ジャズマンがコッソリ愛する!JAZZ隠れ名盤100』の「ボーナス・トラック」で取り上げられていたアルバムを加えると、合計で300枚以上のアルバムを取り上げたことになるが、この【今日のジャズ】を見て、ジャズに興味を抱かれた方が一人でもいたら、私としては嬉しい限り。
さて、今後だが、ちゃんと次の手立ては講じてある。同じ小川隆夫氏の『レーベルで聴くジャズ名盤1374』という本を1年ほど前に購入していた。この本は、ジャズ・レーベルごとに名盤といわれるアルバムを1374枚も取り上げたもの。これまで取り上げてきた前記三冊の『JAZZ名盤100』シリーズとダブるものがあるが、それを差っ引いても1000枚以上のアルバムを取り上げることができる。また、これまでと同様に小川隆夫氏のコメントを引用させていただくことにする。
(23.1.15.日)
ちょうど「手作り市」が開かれる百万遍の交差点は、京大の百万遍門前に位置し、90度の大きなカーブ地点で四方からレースを見渡せるハイライト地点となっているため、多くの人が集まる場所なので、「手作り市」と重なって混雑が予想された。
ヤジウマ夫婦の我々も、当然のこととして出かけることにした。「手作り市」に出かけるときは、いつもは昼食もこの近辺で摂るようにしているが、今日は混み合うだろうと思って、家で昼食を済ませてから出かけることにした。
ちょうど「全国女子駅伝」の往路が百万遍を通り過ぎる午後1時過ぎ頃に出かけた。時間的には復路でちょうど百万遍を通る頃合いになるので、レースを見物してから手作り市に出かけることにした。
スマホの「NHKプラス」を開いてレースの状況を確認すると、ちょうど往路で宝ヶ池の保線橋に差し掛かった頃合いだった。復路では京大百万遍門側の車線がコースになるようなので交差点を渡って移動し、「NHKプラス」でレース状況を確認しつつ、ランナーがやって来るのを待った。
3連覇している「京都」チームは、今回は少し調子が悪そうな感じで、この時点で1位は「大阪」だった。選手が通ると沿道の観客や応援者が、どこのチームに限らず、みんなに拍手をする光景はなかなかいいもんだ。走っているランナーをそばで見ると、腰高な感じで、ほんと、我々の“走り”とはぜんぜん違う。
てなことで、最終のランナーが通り過ぎてから「手作り市」に出かけた。混雑を予想したが、今日は意外と空いていた。いつもより時間的に遅かったからかもしれない。しばらく出店を見て周り、いつものように漬物を買って帰宅した。
【今日の読書345】※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字
@-24『夏目漱石を読む』
A-42『昭和史 下』
B-46『利己的な遺伝子』
B-47『物理学の原理と法則』
E-23『自由対談』
F-78『レキシントンの幽霊』
F-80『叶えられた祈り』
F-81『神の子どもたちはみな踊る』
G-11『失われた時を求めて13』
H-4『パンセU』
K-22『深くておいしい小説の書き方』
L-6『三四郎』
コメント:F-78『レキシントンの幽霊』所収の最後の短編「めくらやなぎと、眠る女」の冒頭の文章が名文だったので掲載しておく。
p.181「目を閉じると、風の匂いがした。果実のようなふくらみを持った五月の風だ。そこにはざらりとした果皮があり、果肉のぬめりがあり、種子の粒だちがあった。果肉が空中で砕けると、種子は柔らかな散弾となって、僕の裸の胸にのめりこんだ。微かな痛みだけがあとに残った。」
『失われた時を求めて』は、延々と続く長い文章が多く、時には見開きの二頁でまったく段落が変わらないこともある。それでも、たまにマーカーを引きたくなるような文章に出くわすことがある。13巻で『失われた時を求めて』のテーマにかかわるような重要な文章があったので、引用しておくことにする。
13巻p.437-439「・・・マドレーヌの味覚などが私のうちに呼び覚ましたものは、私がしばしば画一的な記憶の助けを借りて(中略)想い出そうと努めたものとはなんの関係もないことを、十二分に理解していた。さらに私は、人生がときにすばらしいものに見えても、結局はつまらないものだと評価されがちなのは、人生とはべつの、人生をなんら含まないイメージに基づいてそんな評価を下し、人生の価値をおとしめているからだということも理解していた。それに付随して私がせいぜい気づいたことといえば、実際の印象のひとつひとつに違いが生じる原因は その違いこそ人生の画一的な描写が真の人生に似たものとはなりえないことを説明してくれる 、おそらくつぎの点にあるということだ。つまりその原因は、われわれが人生のある時期に口にした些細なことばといえども、おこなったいかなる仕草といえども、論理的にはそれとは無関係なさまざまなものにとり囲まれ、そうしたものを反映していたにもかかわらず、理屈で考える際にはそうしたものをなんら必要としない理性によってくだんのことばや仕草から切り離されていたが、じつはどれほど単純な仕草や行為も、そうしたもの それはある田舎のレストランの花咲く壁に映える夕べのバラ色の残照であったり、空腹感であったり、女への欲望であったり、贅沢の楽しみであったりする一方で、水の精たちの肩のように水面からちらちらとすがたをあらわす音楽のフレーズをつつむ朝の海の青い渦巻きであったりする に囲まれ、無数の閉ざされた器のなかに封じこめられ、その器のひとつひとつにはまるで異なる色や匂いや温度が詰まっている点にあるのだ。おまけにこれらの器は、単に夢によってであれ想念によってであれ、われわれがたえず変化してすごしてきた膨大な歳月のさまざまに異なる高さに配置されているので、われわれはことのほか多様な大気を吸っている気がするのである。われわれはそうした変化をもとよりそうとは気づかずに成し遂げてきたのだが、突然よみがえる想い出と現在のわれわれの状態とのあいだには、ほかの歳月や場所や時間におけるふたつの想い出の間に認められる隔たりと同じくきわめて大きな隔たりがあるから、両者に固有の独自性は措くとしても、その隔たりだけでも両者をたがいにべつのものするに充分であろう。そうなのだ、想い出は、忘却のおかげで、想い出と現在の一刻とのあいだにいかなる絆を結ぶこともいかなる関連を設けることもできず、ひとえに元の場所と元の日付にとどまり、ほかのものとは距離を置き、ある谷間の窪みやある頂の先端などに孤立していたからこそ、突然、われわれに新たな空気を吸わせてくれるのだ。」
【今日の映画345】※データは『映画.COM』のサイト等から入手
邦題:『ゾディアック』(Amazon Prime Videoで視聴)
原題:Zodiac
製作年:2007年
製作国:アメリカ
監督:デビッド・フィンチャー
出演:ジェイク・ギレンホール/マーク・ラファロ/ロバート・ダウニー・Jr./アンソニー・エドワーズ
ストーリー:1969年、のちに自らを“ゾディアック”と名乗る者から、過去の殺人を告白した一通の手紙が新聞社へ届く。そこには謎の暗号文も添えられていた。これに興味を示したサンフランシスコ・クロニクル紙の記者エイブリー(ロバート・ダウニー・Jr.)と風刺漫画家グレイスミス(ジェイク・ギレンホール)は、次第にゾディアック事件の深い迷宮に呑み込まれていく・・・
コメント:評価は5点満点で、映画.COMは3.4、TSUTAYAは3.17、Filmarksは3.5で、私の評価は3.5とした。
実際に起こった未解決事件を題材に放つサスペンス・ドラマ。YouTubeにfull movie がアップされていた。そのうちカットされるかしクランブルをかけられるかも知らないが、とりあえず原題のところにリンクを貼っておいた。本作品は、多くの事件を忠実に取り上げたため2時間半以上の長尺となり、やや冗長となった感は否めない。
【今日のジャズ345】※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手
タイトル:Lennie Tristano
アーティスト:Lennie Tristano
レーベル:Atlantic/イーストウェストジャパン/ワーナーミュージックジャパン
録音年月日:1955.2.22
曲名:@Line Up/Requiem/ATurkish Mambo/BEast Thirty-Second/CThese Foolish Things/DYou Go To My Head/EIf I Had You/( I Don't Stand ) A Ghost Of A Chance ( With You )/FAll The Things You Are
ミュージシャン:Lee Konitz (as)/Lennie Tristano (p)/Gene Ramey (b)/Art Taylor (ds)//Lennie Tristano (p)/Peter Ind (b)/Jeff Morton (ds)//Lennie Tristano (p)
コメント:レニーと知り合ったのは46年か47年ごろのことだ。その時点で、彼は即興演奏をとことん追求する姿勢を打ち出していた。わたしもだらだらとサックスを吹くのが嫌だったから、レニーとすぐに意気投合した。そのころのわたしはクロード・ソーンヒルの楽団にいた。ギル・エヴァンスがアレンジャーでね。それでギルとレニーとわたし、そこにやがてウォーン・マーシュやビリー・バウワーなんかを加えてワークショップが始まった。レニーは一切の妥協をしないひとでね。だから商業的なレコーディングに恵まれなかった。これはたまたま実験的な演奏にも興味を向けていたアトランティックがレコーディングしたものだ。これで彼の貴重な記録が後世に残されることになった。わたしの採点?もちろんファイブ・スターだよ。(『ジャズマンがコッソリ愛する!JAZZ隠れ名盤100』のボーナス・トラックからリー・コニッツ (as) のコメント)
<YouTubeライブ映像>