(22.8.29.月)晴れ
今日の午前中、K大生協書籍部から、長期予約購読している『吉本隆明全集第29巻』が入荷した旨の電話連絡があった。
来週の月曜日にK大病院泌尿器科の診察があるので、その帰りにでも受け取りに行こうと思う。K大生協書籍部へ行くのも久しぶりだ。ついでに、なにか面白そうな本があったら買って帰ろうと思うが、書棚のスペースがなくなってきているので、ちょっと買うのを躊躇ってしまう。
以前から『吉本隆明全集』以外の新刊書は買わないようにしようと思っているが、最近は恵文社や大垣書店に立ち寄るたびにやたらと本を買っている。書棚のスペースがなくなってきたので、読了済みで、再読したりする可能性の少ない小説類などを、またK大熊野寮に持ち込もうかなと思っている。 この寮と同じ町内にある娘の留守宅(海外在留中)の郵便ポストに入っていた『町内通信 』に、熊野寮学生の「古書を譲ってください」という記事が載っていて、この春頃に持ち込んだことがあった。
『吉本隆明全集』も今回で第29巻まで刊行されたので、残りの未刊分は別巻を含めてあと10巻。まあ、このぐらいなら、なんとかスペースを確保できそうだ。
(22.8.30.火)曇りのち晴れ
今日は火曜日なので、ヨメさんはいつものようにスイミング・スクールに行くのかと思ったら、5週目の火曜日なのでお休みということらしい。それで、いつものBS録画溜めの映画鑑賞は取りやめ、通常どおりの「読書三昧」の一日になった。
夕方になってから、いつものようにウォーキングに出かけようと思ったが、読みかけた本が面白かったので途中で中断しずらくなって、結局、外出を取りやめてしまった。まだまだ、ウォーキングが毎日の日課として習慣づいていないのかもしれない。
(22.8.31.水)晴れ
今日は、大垣書店に立ち寄ってから、洛北阪急スクエア内の各階をうろつき回るコースをウォーキングした。
膝関節の手術前までよく行っていた高野川ウォーキングに関しては、実質に歩いている時間は30分だけなのに、ジャージに着替えたり、この暑い夏場だと帰ってきてからでシャワーを浴びたり、なんやかやと時間がかかって、あまり効率的ではない感じもする。
洛北阪急スクエアは、クーラーが効いているので、汗かきの私には大変ありがたい。雨の日でも自宅から歩いて3分ぐらいの近さなので気軽に行くことができる。ただ歩き回るだけではなく、ペットショップの子犬を見たり、時々はカルディで買い物をしたり、ニトリやロフトやダイソーなどを適当に覗いたりできるのであまり退屈することもない。
まあ、もう少し涼しくなったら、ジャージに着替えたりせずに、ブラブラと気楽に高野川ウォーキングに出かけようかなと思っている。
【今日の読書295】※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字
@-21『吉本隆明代表詩選』
@-22『 詩歌の呼び声 岡井隆論集』
A-40『平成金融史』
B-43『数式を使わない物理学入門』
B-45『イヴの七人の娘たち』
C-8『小林秀雄全集6/ドストエフスキイの生活』
E-23『自由対談』
F-74『冷血』
F-76『夜のくもざる』
G-11『失われた時を求めて12』
H-4『パンセU』
K-20『小説の技巧』
コメント:B-45『イヴの七人の娘たち』を読み終えた。本書では、1991年にアルプス山中で見つかったミイラ「アイスマン」の親戚が現代ヨーロッパで見つかった、という事実に端を発し、ミトコンドリア遺伝子という最先端科学のツールが解き明かしつつある「人類の歴史」は、遺跡などで辿る「人類の歴史」に比べ、はるかに広範で射的距離も長いという事実が描かれている。
私自身のからだにも、遥か昔から数々の母たちを経て受け継がれてきたミトコンドリアDNAが含まれている。何千年、何万年という時を隔てても、ほとんど変わることのないDNAが。そしてそのDNAはたったひとりの母に端を発しているという事実が説得力のあるデータを踏まえて描かれている。
もっぱら母系で受け継がれるミトコンドリアDNAというツールを武器に、著者のB・サイクス教授が探り出した結果は、驚くべきものだった。現代ヨーロッパに暮らすほとんどの人の母系祖先を辿っていけば、なんとたった七人の女性に行き着き、そうした母たちは、ヨーロッパのみならず世界中にいて、いまのところ、全部で三十五人がわかっているということだ。
本書の記述のほとんどが、私にとって新たな「知見」と言っていいが、その中でも二つのことが「目から鱗」という感じで印象に残っている。
その第一は、地球全体の気温の上昇とともに大氷河期が終焉し、氷冠や氷河が急速に解けて、その氷の中に閉じ込められていた大量の水が海に流れ込み、地球全体で海水面が上昇し、 アラビアとイランを隔てていた低地がペルシャ湾になり、黒海に水が満ち、オーストラリアとニュージーランドが分離し、アジアとアメリカを結んでいた陸橋がベーリング海峡に沈んだ等々 沿岸の平地に住む人々に悲劇をもたらした、という事実が、『旧約聖書』の「ノアの方舟」を始め多くの神話の「洪水譚」として語り継がれているということ。
その第二は、アイヌと琉球人は最初に日本全体を占領した縄文人の末裔で、そのあと韓国からやってきた弥生人によって、北は北海道に、南は沖縄に本土から追いやられてしまった、ということは通説としてよく目にする話で私も知っていた。そして、そのことを科学的に裏付ける事実として、本土に住む現代日本人のミトコンドリアDNAタイプは、アイヌや琉球人より現代韓国人のタイプに近いということ。しかし同時に、アイヌと琉球人のミトコンドリアDNAタイプにはあまり共通点がなく、アイヌと琉球人にはそれぞれ過去一万二千年の間に蓄積された独特の突然変異が見られ、これは、両者とも縄文人の末裔でありながら、当時からほとんど接触がなかったことを意味しているということ 通説を裏付けるとともにより深化した科学的知見 については、本書によって初めて知った。特に「アイヌと琉球人のミトコンドリアDNAタイプにはあまり共通点がなく、アイヌと琉球人にはそれぞれ過去一万二千年の間に蓄積された独特の突然変異が見られ」るという知見については、新たなストーリーが描けそうではないか。
【今日の映画295】※データは『映画.COM』のサイト等から入手
邦題:『盗聴者』(Amazon Prime Videoで視聴)
原題:La mecanique de l'ombre
製作年:2016年
製作国:ベルギー・フランス合作
監督:トマ・クルイトフ
出演:フランソワ・クリュゼ/ドゥニ・ポダリデス/シモン・アブカリアン/アルバ・ロルバケル
ストーリー:保険会社で働く真面目な男性デュバル(フランソワ・クリュゼ)は心身を病み、仕事を辞めることになった。ある日、転職エージェントから連絡を受けて仕事内容も明かされないまま職場に行ってみると、膨大な量の盗聴音声を文字起こしする仕事だった。定められた様々な制約を守りながら仕事を続けるうちに、デュバルはある重大な盗聴音声を聞かされていることに気づく・・・
コメント:評価は5点満点で、映画.COMは2.4、TSUTAYAは2.85、Filmarksは2.9で、私の評価は2.5とした。
最初は、「不条理劇」かなと思ったが、一応、サスペンス。なんでデュバルがこの仕事に選ばれたのかがよく分からんし、秘密が漏洩する可能性がある第三者(デュバル)に対してテープ起こしをさせる意味がよく分からない。自分たちの身内の者でテープ起こしをしたらええんちゃうの?と思ってしまう。
【今日のジャズ295】※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手
タイトル:Circle Waltz
アーティスト:Don Friedman
レーベル:Riverside/ビクター音楽産業
録音年月日:1962.5.14
曲名:Circle Waltz/Sea's Breeze/I Hear A Rhapsody/In Your Own Sweet Way/Loves Parting/So In Love/Modes Pivoting
ミュージシャン:Don Friedman (p)/Chuck Israels (b)/Pete La Roca (ds)
コメント:ビル・エヴァンスが切り開いたインタープレイの世界をプレイの世界をドン・フリードマンがさらなる形で受け継いでみせる。知的でロマンティックに響くプレイがジャズの新な時代を感じさせる。リリシズムに溢れたタッチが多くのファンの心をとらえて離さないのは、エヴァンスの面影を感じさせるから。ピアノ・トリオによる名盤にしてフリードマンの最高傑作。(『ジャズマンがコッソリ愛する!JAZZ隠れ名盤100』から抜粋)
<YouTubeライブ映像>